Noah x Roxy Music
Category : COLLABORATION
Sep 28, 2021


Roxy Musicを一言で表すとしたら、それは特別な存在です。ファースト・アルバムの最初の瞬間から自分たちが何者であるかを正確に伝えてくれるバンドはほとんどなく、何十年経っても想像力をかきたてるような芸術的な進化の中で、自分たちに忠実であり続けるバンドはさらに少ない。それは、Roxy Musicが持っているだけではなく、彼らが定義づけた特別な性質なのです。
デビューアルバムの1曲目は、1972年の「Re-make / Re-model」です。この曲は、エネルギーとアイデアが炸裂し、私たちをスリリングなドライブに連れて行ってくれます。この曲をはじめとする多くの曲で、Roxy Musicは、楽曲とは何か、楽器の可能性、メンバーそれぞれが自分自身の個性をバンドに持ち込んで、なおかつまとまった音を出すにはどうしたらいいのか、というルールを塗り替えたのです。
彼らの表現も同様に個性的で画期的なものでした。服装だけでなく、アルバムのアートワークやポスター、報道写真など、当時のあらゆるビジュアルツールを駆使していたのです。言い換えれば、彼らは、実際にその場にいる自分を想像しやすいように、細部まで世界感を構築していたのです。装飾品、サウンドトラック、他の人々の服装(アニマルプリント、ヴァンパイアカラー、テーラードジャケット、光沢のある生地など)を想像することができます。エッジの効いた魅力があり、その魅力は決して色あせることはありません。
Roxy Musicが私たちにとって光のような存在であるのは、この世界観の構築と確固たるアイデンティティーの意識があるからです。大人になると、寝室に閉じこもってヘッドフォンで新しい世界や可能性に逃避したり、ヒーローのポスターに囲まれて孤独や自信のなさを感じたりしたものです。周りの人が受け入れなくても、本当の自分を受け入れようと思わせてくれたヒーローたち。それはRoxy Musicのようなヒーローです。














